外部ストロボ撮影の基本

自然光撮影のみでは撮影の幅に限界があります

SEA&SEAでは、できるだけユーザーの皆様に外部ストロボを使っていただくように推奨しています。せっかく高画質のデジタル一眼レフカメラを使うのですから、自然光のみでしか撮影できないシチュエーション(水中景観や遠方の被写体)以外は、できるだけ被写体に光を当てて、青カブリの写真ではなく色鮮やかな作品にしていただきたいからです。
マクロからワイドまで様々なシーンに対応するストロボがありますが、必ずしも、決まった組み合わせでないと機能しない訳ではありません。マクロ撮影しか行わないのであれば、比較的小型のストロボを1灯か2灯、ポート付近にセットして撮影する方が、ストロボの方向がずれて光が回らないといったトラブルを防げます。ワイドで撮影する場合には、画角全体に光を回しにくいため、ガイドナンバーが大きく照射角が広い大型ストロボをアームで自由に動かせるようにした方がよいでしょう。
それぞれのシーンに使いやすい、自分に適したストロボを選ぶことで、ストレスを感じなかったり、シャッターチャンスを逃す可能性が減ってきます。

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それぞれのストロボに特長、適するシーンがあります。ひとつ前の世代のストロボはオートストロボ(※5)という自動調光(ストロボのオートセンサーによる)がありましたが、現在では「マニュアル」か「TTL」(※TTLコンバーターを使うことにより自動調光)のどちらかになります。

(※5)ストロボ本体で調光を行う方式。被写体から反射する光を、ストロボ前面の受光素子(センサー)が感知し、光量を自動的に調整する。どのようなカメラにも使用できる汎用性が特長。

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TTL撮影?マニュアル撮影?

TTLは、わかりやすく言えばストロボがオートマチックで調光コントロール(カメラでプリ演算した結果の光量に合わせて、ストロボが明るさを変えて発光)してくれる便利な調光モードです。
それに対して、マニュアル撮影は、撮影者がストロボの光量調節ダイヤルを使い、経験値に基づく任意の計算でガイドナンバー(※6)を調整して、撮影の度に発光量を決めます。そのため撮影者は被写体との距離や背景や被写体の色などを計算して、発光量を定めるという結構面倒な作業が必要です。
フィルム一眼レフカメラの時代には、現像してから初めて結果がわかるので、撮影は大変でした。いくら経験値に基づく任意の計算でといっても、相手は自然の生き物ですし、露出の条件も大変シビアです。出来上がりのポジフィルムやネガフィルムを見てから失敗に気がついても後のまつりでした。

ですが、デジタル一眼レフカメラの時代になってから、撮影結果はすぐに液晶モニターに表示されます。ですから、まず一枚シャッターを切って、液晶モニターを見て「暗い」「明るい」を判断して、ストロボの光量調節ダイヤルを上げ下げすることによって、適正露出を目指すことができるので、大変便利になりました。
現時点では、デジタル一眼レフカメラを使用して、水中にてTTL撮影を行うには、ストロボとは別にTTLコンバーターが必要です。詳しくは後に述べます。

(※6)ガイドナンバーはストロボの光量を表す数値です。ガイドナンバー = 撮影距離 × 絞り値で計算します。照射距離が2倍になると照射面積は4倍になるので光量は1/4になります。

マニュアル撮影だと微調整が必要です

マニュアルで撮影した時のイメージ例です。
「始めに一枚撮影したら、少し暗いと感じました....次に光量調節ダイヤルを1ステップ分、調節して撮影しました。まだ暗いようです....最後にもう一回に光量調節ダイヤルを1ステップ分、調節して撮影しました。今度は大丈夫。無事に適正露出(丁度いいバランスの露出)になりました!」

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マニュアルで撮影(少し暗い?)
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マニュアルで撮影(まだ少し暗い?)
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マニュアルで撮影(適正露出!)

マニュアルで撮影した時のイメージ例です。
「始めに一枚撮影したら、少し明るいと感じました....次に光量調節ダイヤルを1ステップ分、調節して撮影しました。まだ明るいようです....最後にもう一回に光量調節ダイヤルを1ステップ分、調節して撮影しました。今度は大丈夫。無事に適正露出(丁度いいバランスの露出)になりました!」

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マニュアルで撮影(少し明るい?)
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マニュアルで撮影(まだ少し明るい?)
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マニュアルで撮影(適正露出!)

この作業を面倒と思うか、逆に自由に露出が調整できるので便利と考えるかは、皆様にお任せしますが、「やっぱりTTLで簡単に撮影したい!」という方、「微調整はカメラ側(補正)でやるので、ストロボはシンプルにTTLで!」という方はTTLコンバーターを併用しての撮影をおすすめします。

ストロボは1灯?2灯?

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マクロ撮影(1灯で撮影すると影が出ました)
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マクロ撮影(2灯だと影が目立ちません)
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マクロ撮影(1灯で撮影すると影が目立ちます)
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マクロ撮影(2灯だと影があまり目立ちません)
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ワイド撮影(1灯で撮影すると半分しか光が届きません)
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ワイド撮影(2灯だと全体に光りが回っています)

マクロ撮影の場合、ストロボは1灯でも充分に照射角内に納まります。しかし、片方からの光では、反対側に影ができてしまいます。2灯ライティングをすることにより、この一方方向の影を消すことができます。ご予算が合えば、2灯ストロボでの撮影をおすすめします。

ただし、別の考えをあえて申せば「ライティングの基本は1灯」という考えもあります。
ただでさえ大きなハウジングを使うのですから、コンパクトデジタルカメラでの撮影とは大きく使い勝手が異なります。慣れないハウジングの操作系を使いこなすのに夢中になってしまい、肝心のストロボの向きがおろそかになってしまったり、結局使いこなせなかったりとしたらもったいないですよね。初心者の方は、まずはしっかりと基本の1灯ライティングで光軸や照射角などを理解してから、2灯にしてもいいと思います。かえってその方が、上達する近道かもしれません。

構えてからストロボ発光までの一連の動作をムービーでもご覧になれます。