ストロボ撮影のテクニック

内蔵ストロボのみのライティングだと、正面から微弱の光量しか被写体に当てる事ができないため、予期せぬ障害(ケラレ、マリンスノー現象、光量不足)は避けられません。つまりライティングの自由度がありません。
そこで外部ストロボ使用をおすすめしますが、まずその効果をざっと列挙しますと、
1.外部ストロボでハイパワーな照射ができる←光が届く撮影距離の幅が広がります。
2.アームを使って自在な角度からライティングできる。
3.角度をつけられるので、マリンスノー現象を防止しやすくなります。
4.機種によって、DS-TTL(YS-110で自動調光)、マニュアル(手動)、オートと被写体に応じて、強弱がつけられるので、撮影のバリエーションが一気に広がります。etc....。

ストロボ撮影のテクニック

マリンスノー現象の回避は、このように角度をつけてライティングする事によって、少しでも乱反射を少なくしようというものです。もちろん、アームは欠かせません。
内蔵ストロボと外部ストロボでは、到達距離が違います。ガイドナンバーが大きいストロボほど、到達距離が稼げます。ただし、水中ではよくて2〜3mが精一杯です。それでも水中撮影の基本はとにかく「寄る事」だと考えれば、充分ではないでしょうか。

違う角度からライティングを試してみましょう

ここでは、マクロ撮影のパターンで実験してみました。
まずは1灯でトップライト(上から光を当てる)で撮影してみましょう。
zoom
@ PNG
※撮影イメージです。左の作例とは別のポイントです。
(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
↑上から当てる(トップライト)のは、いわば照明の基礎です。魚の顔に当たるように、撮影前にストロボの角度に注意してください。
次は、サイドライト(横から)1灯で撮影してみましょう。
zoom
@ PNG
※撮影イメージです。左の作例とは別のポイントです。
(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
↑横から当てる(サイドライト)だと、陰影が付き易くなったのがお分かりいただけますか?立体感は出ました。でも、見方をかえると、全体に光がまわっていないため、片側は色がでていますが、もう片側は影になってしまいます。

2灯ライティングは、表現を広げます

マクロ撮影の場合、ストロボは1灯でも充分に照射角内に納まります。
しかし、片方からの光では、反対側に真っ黒な影が出来てしまいます。2灯ライティングをすることにより、この一方方向の影を消すことができます。
zoom
@ PNG
※撮影イメージです。左の作例とは別のポイントです。
(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
↑左右から当てる(2灯)と、全体に光が回りました。ストロボを2灯当てていますので、光が左右の目に反射して、このような綺麗な目に再現されます。魚の表情を撮る時はやはり目を強調したいので、出来るだけサイドから光を当ててあげます。すると目が光って、いきいきとした写真が撮れます。
2灯ライティングの動作を着底から撮影までをムービーでもご覧になれます。
水中写真では、魚の目はひとつの重要なポイントになると思います。
外部ストロボ光の当て方によって、例えばストレート(正面)に当てると、ほとんどの魚は黒くなります。
これを、サイドから光を当てると、魚によっては稲妻が走ったような目の色彩が表現出来ます。
このようにライティングの知識は、カメラの操作同様、とても大事な要素です。
特に、デジタルカメラの場合は一枚撮ればその場でレビュー出来るので「今度はストロボをもうちょっと下げてみよう」とか、「立体感を出そう」とか、色々とトライ出来るのが良い所です。

ストロボの角度にご用心

もし今までの感覚で外部ストロボをいきなりつけてみたら、きっと戸惑うかもしれません。
お気に入りの被写体を見つけてから撮影する前にちょっと待ってください。
ストロボの角度は合ってますか?きちんと被写体に向いていますか?
よくありがちなのが、撮影に夢中になって、ストロボが思わぬ角度に向いてしまっている事。
移動中に角度が変わってしまい、肝心な時にストロボの存在を忘れてしまって、何度シャッターを切ってみても、暗い写真しかとれない。
そういう時は、まずはストロボの向きをチェック。そして、光量やそれぞれのストロボの機能に合った微調整をしてあげると、結果は、今までとは違う、素晴らしい色彩感覚あふれる写真になっている筈です。

減光フィルターの活用法

SEA&SEAの外部ストロボには「減光フィルター」が同梱されています。
減光フィルターは1絞り分の光量を落とす働きがありますと同時に、光を優しく拡散させ、フラット(均一)に光を回す働きがあります。色彩をはっきりとコントラストを強くしたい方には、あまり必要はありませんが、優しく繊細な作風を好む方は、是非お使いください。
その際、光量は落ちますので、カメラ側の露出補正でコントロールするのもよいでしょう。

外部ストロボについての製品情報はこちらをチェック