ワイドコンバージョンレンズの基礎

ワイドコンバージョンレンズって何?

ワイドコンバージョンレンズ(=略してワイコン)とは広角(広い範囲)を写すことができる
レンズです。ワイドコンバージョンレンズを使うと、たとえワイドに強いデジタルカメラだけの場合よりも、もっとダイナミックな広い範囲が写せます。

よく雑誌で見かけるワイドでスケール感のある海中風景の写真は、どのように撮られているんでしょうか?プロカメラマンの方だと、一眼レフタイプのカメラに超広角レンズを装着して撮影されていることが多いですが、お手持ちのデジタルカメラでもオプションのワイドコンバージョンレンズを使用すれば、まるで魚眼レンズのような効果やスケール感の撮影ができます。

おなじ距離でももっと広く撮れる!

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(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
ワイドコンバージョンレンズ未使用。
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(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
ワイドコンバージョンレンズ使用。
寄ってくる大きな被写体や広大な自然の風景を撮影するとき、そこに広がる空間や大型の魚全体をできるだけ、たくさん入れて撮りたい。そんな時はワイドコンバージョンレンズの強さが発揮できます。しかも広角レンズの特長で画面隅々までピントがくるので迫力満点です。
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広角がウリのデジタルカメラでの、ワイド端でも、この距離ではさすがに広い範囲を写す事は困難。
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ワイドコンバージョンレンズなら、同じ立ち位置でも、更に距離を詰めてでも撮影出来るので、全体像を撮影可能です。
目前に広がる海中の巨大パノラマを見渡している感じに撮りたい。でも実際は後ろに下がって撮れない状況。ワイドコンバージョンレンズを装着すれば、その場から撮っても広々した雰囲気をうまく伝えることができます。

とにかくギリギリまで寄って撮影しましょう!

デジタルカメラのワイド端を更に広げてくれるワイドコンバージョンレンズは、このように同じ被写体に寄って撮影する事ができる便利なレンズなのです。

広く撮影したいなら、離れて撮影すればいいんじゃない?と思う方。
はい、その通りです!
被写体から離れれば画角が広がるので、被写体からの距離(ワーキングディスタンスとも言います)が遠くなれば、その分、被写体全体が写し易くなります。でも、ちょっと待ってください。水中では、「水の層」があるので、被写体と距離を取れば取る程、水の層は厚くなり、結果として、ぼんやりしたモヤがかかったような写真になります。透明度の悪い海やプランクトンなど浮遊物が多い海では、もう撮影になりません。またストロボを使用する時は、距離が数m離れてしまうとストロボの光は届きません。それを解決するのがワイドコンバージョンレンズでギリギリまで近づいて撮影するやり方です。ワイドで距離を詰めれば、水の層は薄くなり、写真がクリアになるばかりか、その特長である遠近感も強調され、
迫力のある写真を撮影する事が出来るのです。

ワイドに広がるダイナミックな風景写真が撮れる!

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(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
画角が広がるので、後ろに下がれない狭い場所でも全景をラクラク写せます。
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ワイドコンバージョンレンズを使う最大のメリットは、離れて写すことのできない狭い場所からでも広い画角で写せることです。BCのポケットにいつでも携行しておきたい、使用頻度の高いアクセサリーです。広角レンズになればなるほど、近くのものと遠くのものとが離れて写り遠近感が強調されます。この広角レンズ特有の写り方を積極的に活かして写すと、写真にダイナミックな躍動感を出すことができます。

コツは「基本はアオリ」!

写真を撮るときに普通陸上では太陽に向かってレンズはあまり向けませんよね。
でも思い切って水中では太陽光を入れながら写真を撮ってみるのもいいでしょう。被写体が少し暗くなりながらも、青い海の中に太陽が写り、鮮やかなブルーのグラデーションの背景の写真が撮れます。
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(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
俯瞰で撮影する方となんだかよくわからない写真になってしまいます。
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(c)Masaaki Harada @ Ishigakijima
アオリで撮影する方が水中の景色全体を広く写し出します。

せっかくのワイドですから、海中の美しい「ブルーのグラデーション」を意識して撮影してみましょう。これには、太陽もしくは光芒は不可欠。うまく構図に入れて、アオリ気味でシャッターを押すのがコツ。よく水中カメラ初心者にありがちなのが、下を向いたままなんとなくシャッターを切るパターン。特別な狙いが別にないのならなるべく上を見上げて撮影した方が綺麗な写真に仕上がります。

※俯瞰(ふかん)とは、高い所から見下ろすこと。全体を上から撮影することを指します。逆に「アオリ」とは下から見上げるような撮影状態を指します。

上から見下ろすように撮影した(俯瞰といいます)撮影スタイル。
水平もしくは見上げるように撮影している撮影スタイル。

水抜きを忘れないで!

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水中で脱着可能なので、被写体に応じて使い分けられます。

ワイドコンバージョンレンズを陸上でセットしてエントリーした場合は、水中で一度ゆるめるか、軽く振るかしてレンズとカメラの間の気泡(空気)を完全に抜いてご使用ください。