ビデオの基本

まず、写真撮影(スチール、静止画ともいいます)とビデオ撮影(ムービー、動画ともいいます)は、どう違うのでしょう。同じ水中映像の記録方法ですが、その撮影の基礎や特性は全く異なります。 写真撮影は、目の前の瞬間を一枚の絵に切り取って記録しますが、ビデオ撮影なら連続した動く画で撮影できるので、ビデオを回し続ける限り、写した全てのシーンを映像として記録する事ができます。アート的要素を持つ写真撮影に対して、ビデオ撮影がもたらす臨場感はまさしく「リアル映像」で、静止している写真では味わえないものです。
また水中という特殊な環境の中で記録したビデオは大変貴重であり、時にはテレビ映像でも見たことがない「世界初」の生態シーンを撮影できるという可能性と魅力があります。 難しいことは抜きにして、ダイビングツアーの記録や思い出つくり、ログ付けなどにも大いに役立ちますし、産卵シーン、ハッチアウトなどの貴重な生態シーンの一部始終を記録できるのも大きな魅力です。 もっと踏み込むと、単に撮影するだけでなく、パソコンを使ってムービー専用ソフトを活用した編集テクニックを覚えると、タイトルや字幕・BGMを入れ込んでプロ顔向けの「作品」すらできるのです。

基本は「安定させる」

アマチュアカメラマンとプロカメラマンの違いは、ずばり「画面が安定」しているかどうかです。
陸上での撮影でも同じことがいえますが、三脚を使用するのが一番の近道です。が、水中の環境ではなかなかそうもいきません。水中撮影の時は脇をしっかり締めて、両手を使ってカメラを安定させて撮影することが第一のポイントです。岩がある場合は寄りかかって撮影したり、しっかりと着底して、心を落ち着けて撮影する。固定されたものはとことんもたれて利用しましょう。一にも二にも、「画面を安定」させることを心がけてください。
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一見、陸上では重そうに見えるビデオハウジングとライトのセットでも、水中ではこのように指で支えられるほどの重さです。

フィックス撮影で撮ろう

初めてビデオカメラを手にしたら、ビデオ録画中に液晶モニターを見ながらも、つい周囲の状況変化が気になって突然振り回して撮影してしまいます。
これはふだん目で物を追いかける時と同じようにビデオカメラを動かしてしまうのが原因ですが、後で再生してみると、ほぼ100%「見る人が酔いそうなブレブレの映像」になってしまいます。

まず、初心者の方におすすめしたいのが「ビデオカメラを一切動かさずに撮影する」ということです。もちろん撮影中のズームもやめましょう。
被写体が画面からはみ出してしまった。しばらく待っても戻ってこない。そうしたら、やむをえません。一旦、ビデオカメラの録画を止めましょう。そしてゆっくりと構図を変えて、一呼吸置いて再スタートです。この繰り返し。
これだけの事でぐっと見やすい作品が仕上がると同時に、あらかじめ被写体の動きを読んでビデオカメラの構図を決める癖もつきます。慣れてきたら、ビデオカメラの動かし方を徐々に勉強しましょう。でも、まずは基本中の基本。「カメラを動かさない」を心がけてみましょう。

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画角を変えるズーム操作などはおこなわないで、ビデオカメラ位置も動かさないで撮ります。
ビデオは写っているものが動くので、いちいち自分からカメラを動かす必要がありません。
これをフィックス撮影といいます。また、これを基本にすることにより、最終的に編集段階で画面をつなげていくと結果として、フィックス撮影の方が見やすい映像になることが多いのです。

※予備バッテリーは極力用意しておきましょう。撮影しなくてもスタンバイ状態でいるだけで電池は消耗します。午後のダイビングになったらバッテリーが切れてしまった、ということのないように、予備バッテリーを前もって用意しておいた方がよいでしょう。